野口医院
2016-9-3

9月のレコードギャラリー(カーメン・マクレエ)




今月は、カーメン・マクレエ。彼女がジャズ界に入るきっかけになったのは、ビリー・ホリディと、彼女の音楽監督的役割を勤めた女性、アイリーン・キッチングスとの出会いでした。ホリディは譜面が読めなかったため、新曲が出来ると、譜面の読めるカーメンがホリデイに歌って聞かせる仕事をしていたようです。「ビリーとアイリーンがいなければ、今の自分はない」というのがカーメンの口癖。

彼女の特長はなにより多彩なレパートリーと歌詞解釈にあると思います。レパートリーは多種多彩!スタンダードはもちろん事、シャンソンやラテン、ビートルズ、ポール・サイモンなどコンテンポラリーなアメリカン・ソング、またビ・バップに精通した歌手しか歌えないセロニアス・モンク作品など、ありとあらゆる名歌名曲を取り上げ、素材の持つ思いがけない味を出し、聴く者を魅了します。

歌詞の大切さについてこんな風に彼女は語っています。「言葉は私にとって、とても大事。私の場合、歌詞が一番で、メロディはその次。自分が歌うかどうかは歌詞を読んで決める。だって、お客さんに納得してもらえる鍵は、歌詞が握っているの。女優と同じように、自分が演じたい役柄ってものがあるのよ。」

若い頃の作品も良いのですが、年齢を重ねるにつれ、「苦味」が増して来るようです、晩年は、ひとりの「人間」として歌う。大きなホールも良いのですが、キャパの少ないライブハウスでも似合うような気がします♪

その姿勢は、ビリー・ホリディやサラ・ヴォーンとまったく違うように思います。
ビリー・ホリディを終生アイドルとしたからこそ、彼女ならではのアプローチを見出せたのかもしれませんね。

私も最近、年齢的にもゆったり静かなものを肩の力を抜いて聴いた方が、疲れがとれるように思います。そしてインストゥルメントよりボーカルの方がより良いかと。人声は最高の楽器だ、と実感するときはこういう時です。でも感じ方は、まぁこれは人それぞれでしょうが。
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